「もっと書かなければ」
「周りは毎日更新しているのに、どうして自分はできないんだろう」
そんな焦りに追われ、ToDoリストをタスクで埋め尽くしていた時期がありました。
睡眠時間を削り、PCに向き合う時間を増やし、とにかく「量」でカバーしようとする日々。しかし、待っていたのは執筆効率の向上ではなく、精神的なすり減りと、画面の前でフリーズする時間が増えるという皮肉な現実でした。
「このままでは、大好きな書くことが嫌いになってしまう」
そう限界を感じた私は、思い切って「無理な作業量を手放す」ことにしました。
すると不思議なことに、手放した途端に執筆のスピードも質も劇的に上がったのです。
今回は、器用に立ち回れない「不器用な私」を救ってくれた、具体的な『時短の型』と、挫折から立ち上がるための『再起のマインド』をお届けします。
1. なぜ「量を追うこと」が、執筆効率を下げていたのか?
不器用な人が陥りがちな罠。それは、「すべての工程を100%の力で、最初から最後まで通してやろうとすること」です。
当時の私は、以下のような無理を重ねていました。
・ 構成が決まっていないのに、いきなり書き始める
・ 書きながら「てにをは」や表現を微調整する(執筆と推敲の同時進行)
・毎日1万文字書くといった、今の実力に見合わない目標を課す
脳のエネルギー(ウィルパワー)は有限です。「何を書こうか迷うエネルギー」と「文章を整えるエネルギー」を同時に消費していれば、脳がエンストを起こすのは当然でした。
作業量を手放すとは、サボることではありません。「脳のメモリを無駄遣いするのをやめる」ということだったのです。
2. 不器用な私を救った、3つの『時短の型』
私が試行錯誤の末に行き着いたのは、迷う時間をゼロにするための「仕組み(型)」でした。
① 「考える」と「書く」を完全に分ける『2ステップ型』
一番効果があったのが、「構成案づくり」と「本文執筆」のステップを完全に分けることです。
・ ステップ1(企画・構成):ターゲット、伝えたい結論、目次(見出し)だけをスマホのメモ帳などで書き出す(ここでは綺麗な文章は書かない)。
・ ステップ2(執筆): 決まった目次に沿って、肉付けしていく。
「次は何を書こう?」と迷う時間がなくなるだけで、執筆速度は2倍以上になりました。
② 迷子にならない『骨組みテンプレート』
どんな文章を書くときも、基本の型(フレームワーク)を1つに固定しました。おすすめは「PREP(プレップ)法」です。
・P(Point): 結論(〇〇です)
・R(Reason):理由(なぜなら、〇〇だからです)
・E(Example): 具体例(たとえば、こういう経験があります)
・P(Point): 結論の繰り返し(だからこそ、〇〇が大切です)
「どういう順番で書こうか」と悩むのをやめ、この枠の中に言葉を当てはめていくだけにしました。型があるからこそ、個性が光る心の余裕が生まれます。
③ 感情を乗せるための『音声入力下書き』
キーボードを叩くスピードが思考に追いつかない、あるいはキーボードを前にすると身構えてしまう。そんなときは、スマホの音声入力で「箇条書きの雑談」をするように下書きを作ります。
あとからPCで文字起こしされたものを整形する方が、真っ白な画面から書き始めるよりも圧倒的に早いです。
3. 燃え尽きから立ち上がる『再起のマインド』
時短のテクニック(型)を取り入れると同時に、私の心をもっとも軽くしてくれたのは、マインドのパラダイムシフトでした。
「60点」で世に出す勇気を持つ
完璧主義は、不器用な人間の最大の敵です。100点満点を目指して下書きに数週間眠らせておくよりも、60点の出来でも世の中に送り出し、読者の反応を見ながらブラッシュアップしていく。
「いつでも修正できるのがWebのいいところ」と割り切ることで、書くことへのハードルが劇的に下がりました。
「時間」ではなく「エネルギー」で管理する
「毎日3時間机に向かう」という目標をやめ、「頭が一番冴えている午前中の30分で一気に書く」に変えました。疲れているときの3時間は、元気なときの30分に劣ります。
自分のエネルギーが最大化するポイントを見極め、そこに『時短の型』を掛け合わせるのが最適解でした。
「書けなかった日」を責めない
どれだけ仕組み化しても、書けない日はあります。そんなときは「今はインプットの時期」「心が休むのを求めている」と捉え、自分を責めずにさっさと寝る。
「いつでも戻ってこられる場所(型)」があるからこそ、安心して休むことができるようになりました。
おわりに:手放したからこそ、見えてきたもの
かつての私は、「もっと、もっと」と自分に重荷を課すことばかり考えていました。
しかし、抱えきれない荷物を一度地面に下ろし、本当に必要な数冊のノート(型)だけを手に取ったとき、あんなに重かった足取りが嘘のように軽くなったのです。
もし今、あなたが「書くこと」に息苦しさを感じているなら。
どうか一度、その無理な作業量を手放してみてください。
不器用な私たちには、不器用なりの「スマートな戦い方」があります。
まずは、今日書く予定の文章の「目次だけ」を作ってみることから、始めてみませんか?



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